テレビや映画、ラジオから流れてきた英語を聞いてカッコいいと思って、英会話の学習を始める人が結構います。英語に興味を持つきっかけとしてはそれで十分だと思いますが、実際に学習するとなると、きっかけがきっかけだけに途中で挫折する人が多いのです。
英会話の学習はそれほど楽でもありませんし、カッコいいものでもありません。
英会話スクールに入学する前には、特別な準備はいらないと思います。しかし、英会話スクールの情報をインターネットなどでできるだけ集めてください。
いくつかのスクールのホームページを見たり、比較サイトを見て比べたり、体験レッスンを受けると、料金やシステムなどのスクールの良し悪しがなんとなくわかるものです。
また、大手スクールなどの一括払いやクレジット払いなどで高いレッスン料には注意したほうが賢明でしょう。たまに月謝制でも高いところがあります。いったん払ったレッスン料は、よほどのことがない限り戻ってくることはありません。1年前に破産した旧NOVAは、20万人以上の返金の催促で資金繰りに困りついには破産してしまいました。テキストや教材はもちろん見せてもらうべきだし、講師についても聞くのが得策です。
英会話スクールに入学するには当然お金がかかります。いい加減な動機で入学し途中でやめたら、お金と時間をムダにすることになりますから、なぜ英語を勉強するのか入学する前に自分自身の考え方を再確認しておくべきでしょう。旧NOVAや留学代行会社のゲートウェイ21のような英語の話せないカウンセラーやアドバイザーがしつこく営業してくるところは要注意です。
そこで、入学前に英語に関する知識を増やしておくことをお勧めします。お金の準備よりもまずは心の準備のほうを優先させるほうが大切なのは誰でも知っていることです。
英語をどのような目的でおぼえるにしろ、実際の言葉そのものを学習する前に、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリアなど英語圏の国の文化を学習するのも非常に重要なことだと思います。
もちろん多額のお金を使う必要はありません。たとえばDVDを借りてきて、映画を見ながら自分がわかる言葉だけを書とめ、日本語に比べてその言葉が、これから自分が本当に学習したいものかどうか判断するのもいいでしょう。
文化や歴史以外にも、英語が言語学的にどういうものかを研究すれば、日本語との比較にもなって、より興味が深くなるかもしれません。あるにはもっと基本的なところから徹底して学習すれば、英語と英語圏の国の人々の生活・風俗にも触れることになり、英会話スクールに行っても違和感なく学習することができます。
日本人でも国語を専門的に勉強するときは、日本の歴史をたどって、自分たちが築き上げてきた文化と日本語の関係を研究するはずです。そこから日本語の文法構造や発音、あるいは漢字やひらがなの成り立ちについて勉強するのではないでしょうか。言語と文化はお互いに影響しあって今日に至っているのですから、厳密にいえば、その国の歴史や文化の研究なしに言語を学ぶことはできないと思います。
今の話はあくまで理想論です。しかしながら、いかに英会話といっても語学のひとつなのですから、英会話スクールに入学する前には、英語に関する最低限の知識を身につけてから学習を始めてほしいのです。もちろん、中国語、韓国語、フランス語、ドイツ語、スペイン語、ロシア語にも同じことが言えるのです。