英会話講師が企業んぽ英語研修を担当することになると、企業側の人事部の担当者とその講師の面接が行われます。そこで企業側の担当者は、「いままでいろいろな人に教えて、今度日本人に教えることになりますが、日本人に対してはどのように教えるつまりですか?」と必ず聞きます。
ごく普通の講師は相手の気にさわらないように、「ああ、そうですね。日本の人と強調しながら、日本人の国民性に合った教え方を…」と何とか、いろいろ言葉を選びながら堅苦しい答えを出していきます。
ところが、ある講師が企業の担当者に同じ質問をされた時に、「いや、どこの国の生徒でも教え方は全く同じ、違わない」「初級・中級・上級レベルも関係なし。教え方は同じです」と答えて、相手が非常にびっくりしたということです。
ここで私が言いたいことは、英会話を学ぶときは日本人だとかアメリカ人だとかの人種意識を捨てて、講師は英語を教えている人間だと思ってくれればいい、ということなのです。
それまでに話した事のない言語を講師は一から教えていくのですから、年齢・性別・国籍は一切関係ありません。東京のような大都会に住んでいる人を教えるのも北海道の山奥に住んでいる人を教えるのも変わらないのです。つまり、みんなスタートはゼロです。国によって教え方を変えるのはおかしな話ということになります。