延々と続く暗記作業が苦手です。覚えてもすぐ忘れてしまいます。膨大な量の単語を、どのように覚えたらいのでしょうか？
Answer
たしかに、機械的に暗記するだけの作業は、誰でもうんざりしてしまいます。ですが、単語は文を構成する要素であり、英会話において必要不可欠な道具です。文章を作るにも、相手の言うことを理解するにも、単語の知識がなければできません。
では、どのくらいの単語を覚えればいいのでしょうか。 だいたいの目安として、日常会話で必要とされる単語数は5000語と言われています。ビジネスで使う英語や英字新聞を読むレベルにいくと、大体8000語くらいでしょう。
ただし、この中には、you, yourといった基本語や派生語も入っています。中学・高校で忘れてしまった単語も多く感じるでしょうが、意外にも実は3000語程度は覚えているものです。まずは1500～2000語くらい覚えられれば便利です。英会話スクールでも十分楽しめるレベルにいます。日々の学習で少しずつ語彙力を強化していきましょう。
Atlasの覚え方アドバイス
複数の単語と関連づけて覚える
単語と意味をワンセットに覚えるのではなく、関連のある語をまとめて覚えてしまいましょう。
覚え方には、関係のある単語同士を1つの塊として覚える「グループ化」と、いくつかを関係性でつなげて覚える「ネットワーク化」があります。
これらの方法の長所は、まとめて覚えられるという効率の良さだけではありません。単語と意味を結ぶ暗記では、その1本の結び付きが切れれば思い出せなくなってしまいます。そのとき、似たグループのものや、語源のつながりといった、他の結び付きで単語を覚えていると、たとえ単語と意味との間の結び付きが切れても、他の結び付きから意味を手繰り寄せることができるのです。
グループ化されている単語集や、ネットワーク化して覚えるための単語を使い、多くのつながりを意識しながら覚えていきましょう。電子辞書の前方/後方一致検索も、ネットワークでつながる単語が一発でわかり、便利です。
1.グループ化する
例えば、definition「定義」という名詞でしたら、動詞のdefine「定義する」形容詞のdefinite「明確な」副詞のdefinitely「明確に」という関連語をつなげて、まとめて覚えられます。
形容詞のhuge「巨大な」という単語でしたら、同義語のtremendous/enourmous/vast、反意語のtiny「とても小さい」とつなげて覚えられます。
2.ネットワーク化する
語源を組み合わせると、ネットワークで単語をつなげて覚えられます。たとえば動詞のpress「押す」という単語にim「～の中に」をつけると動詞のimpress「印象づける」になりますし、ex「外に」をつけるとexpress「表現する」de「下へ」をつけるとdepress「落ち込む」になります。
3.イメージしながら覚える
名詞や動詞などは、イメージとともに覚えるべきです。スムーズに英会話をするためには、瞬時に意味を汲み取り、表現できるようになることが目標です。たとえば私たちは、「Thank you」と聞いたとき、「ありがとう」と訳さなくても、その言葉が感謝を表していることはすぐに分かりますね。このように意味で覚えると、記憶と連動するために、複雑な単語も覚えやすくなるわけです。たとえば「apple」→「りんご」ではどうでしょうか。あの赤くて丸い果物のイメージが浮かぶはずです。
単語を口に出しながら、イメージを浮かべる習慣をつけましょう。can,milkなど、イメージしやすいものから、英語→日本語と考えず、意味をとらえる練習をしましょう。
また逆に、目の前のものを、日本語に直さずに英訳する練習もしてみましょう。今あなたが読んでいるものは何ですか？そう、「homepage」ですね。このように、コツさえつかめれば楽しくできるようになるでしょう。
まとめ：単語は忘れてしまうもの
暗記していく単語数は膨大です。1週間かけて200語暗記したとしても、果たして1週間前に覚えた1つ目の単語をきちんと覚えていますか？2つ目は、3つ目はどうでしょうか？
もう忘れてしまったという人もいると思います。そう、人間の脳には忘れる機能がついているからです。1度暗記したらもう忘れないなんて人はいません。だから、何度でも覚え直す習慣をつけましょう。ただ、覚えては忘れる作業を繰り返すばかりでは、なかなか次のステップに進めません。単語は道具の一部。使いこなしてこそ初めて蓄積されていきます。
そこで第一に、英文を読むことや、書くことも並行してやっていきましょう。文中にわからない単語が出てきた際には、その場で覚えるように心がけましょう。英文の文脈の中で意味や使い方を理解して覚えるほうが、記憶に残りますし、実際に英会話をするときにも、より的確な使い回しができるようになるからです。
豊かな会話のために必要な道具である英単語を、きちんと使いこなせるよう身につけていきましょう。
