英会話は会社の面接によく似ているいます。
だれが(Who)、どこで(Where)、いつ(When)、何を(What)、なぜ(Why)、どうやって(How)したか。普通の日本語でもこれをきちんと言えない人が少なくないと思います。
日本語を主語を適当に省いてもある程度通じてしまうので、極端な場合、一言で用がすんでしまう場合もあります。しかし、英語はこうはいかないのです。
日本語を勉強している外国人が揃いながらも一生懸命に日本語を話すのをよく聞いてみると、「くどい」という印象を誰でも持つはずです。これは言わなくても分かっている主語や目的語を文法どおりにしゃべるからです。
よく面接で就職や入試に失敗したという話を聞きますが、そのほとんどは本人の頭の中が整理されていないためなのです。面接する方はどのくらい頭の整理ができているのかを不意打ちの室温をして判断の材料にするといわれています。
英会話はこういった点で面接と似ているといえると思うのです。どんな話題が飛び出してくるのかは相手が口を開くまで分からないのです。特に会社では臨機応変の話し方が重要なポイントであることは確かだ。日系カナダ人のDuke講師はこう言います。
「教室でフリーコンバーセーションをしているときなど、一生懸命会話してくれるのに何を言いたいのか全然分からない人がたまにいるけど、そういう人は伸びないですね。ボクは日本語もある程度分かるけど、そういう人は日本語で話していても言っていることがよく理解できないことが多い。きっと気分でしゃべるくせがついているんじゃないかと思うよ。でも文法だけはよく知っているのが不思議」
頭が整理されていない場合、「英語はロジカルな言葉だから文法は大切」と考える人が多いものです。文法どおりに話せなくては英会話ができないと思いこんでいる人も少なくないのです。
日本語で考えてみるとすぐ分かることですが、だれも文法どおりに何かしゃべってはいないのです。外国人のしゃべる日本語が日本人は「くどく」聞こえるのはこのせいです。不必要に文法気にして話そうとすればするほど回りくどい言い方になってしまう。
試しにネイティブスピーカーに確かめてみると分かります。
少し悪いと思いましたが私の日本人の友人とその友達のケビンで試してみたのが次のやり取りになります。
私の友人 どうして This is a pen. で 「a」がつくのか。
ケビン どうしてって、「a」がつかないと変だからさ。
私の友人 どうして「a」がつかないと変なのか説明してよ。
ケビン 「a」がないと変なふうに聞こえるから、そうとしか説明できないよ。
私の友人 ??
ケビンは某大手英字新聞のれっきとしたジャーナリストであり、UCLAでジャーナリズムの修士課程を終えた人物です。この質問を東京のある公立中学校の英語教師にしてみると、いとも簡単にそれらしい説明が返ってくるのです。文法に強い日本人の典型がここにあります。
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